「英語」の前に、母語の「日本語」を!!
幼児対象の英会話、英会話と世間では喧(かまびす)しい・・・街のあちこちに、幼児英会話教室があり、語学は早ければ早いほど良いという触込みで、ゼロ歳児英会話教室さえある・・・また英語の小学校導入など、世間は英語教育の低年齢化が進んでいるようだが、日本(人)は一体全体、何人を育てようとしているのでしょうか・・・?!
人間の脳は生まれた時は約350gで、20才で約4倍の1,400g位になるらしい・・・赤ちゃんの脳は、言うまでもなく真っ新で、何でも受け入れる用意がある・・・で、愛情を持って育ててくれる母親や近しい人を通して'言葉'すなわち'母語'(mother tongue)を覚える・・・言葉はその国の文化を反映したもので、その日本の言葉(母語)を習得する前に、英米の言葉、すなわち英米の文化・価値観を教えて一体どうするの、と言いたい・・・。
母語の習得は、'puberty'(思春期)と呼ばれる小学校卒業の12才位までに完了する、と言われる・・・日本人としての'identity'(「アイデンティティー」、要するに'自分とは何ぞや?')は、日々の日本語や「良書」と呼ばれる本にたくさん触れ確立されるもので、読み書きを習う小学校は大切な時期・・・英語は母語を介して、中学校からでも十分間に合う・・・そして発展的な英語学習は、やろう思えば今の時代いくらでもできる環境にある・・・。
ここに、40年以上、約1500本もの映画の字幕翻訳に携わってきた戸田奈津子さんの新聞記事があったので紹介する:
「字幕には、まず1秒3~4文字という厳しい制約があります・・・映画を見ている人はみな画面を見ていて、字幕はちらっと見るだけです。それがもし、えっと思わせる日本語だったら、画面から意識が離れてしまいます・・・最近のような(英)会話重視は、私は間違っていると思います。やっぱりまず基本をしっかりやるべきです。中学3年生の文法でいいんです。あとはボキャブラリーを増やしていけば、言葉を入れ替えてどんな文章でも作れるようになります・・・それから書くことも大事です・・・書いたことは紙の上に歴然と残って自分の間違いを認識できて、学ぶということになります・・・英語、英語って言うけれど、なぜもっと母国の日本語を教えないのか・・・美しい日本語がどんどん失われている・・・字幕翻訳の仕事でも、求められるのは80%が日本語です。自分は英語がしゃべれるから字幕もできるんじゃないかと思う人もいますが、それはとんでもない誤解です。字幕は短く、的確に、みんなにわかる言葉で、見ている人の感情に訴えなければなりません。そのためには日本語の力が必要なんです・・・」(『朝日新聞』2024年2月8日)
戸田奈津子さんも、私とほぼほぼ同意見のようだ・・・知らんけど。
ハウスタケカの独り言でした。
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