「は」と「が」vs. 'the'と'a'
母語話者(native speakers)は、話している時、「は / が」や'the / a'を意識することなく選択して使い分けている・・・それらの機能は、部分的に「新情報(が / a)・旧情報(は / the)」の観点から説明できる・・・例えば、「は / が」は、「広島サミット2023」に出席したウクライナのゼレンスキー大統領の場合、次の二通りの可能性がある:
ゼレンスキー大統領は5月20日来日した。(旧情報(予定通り)⇒静的記述)
・・・・・・・・・が・・・・・・・・・。(新情報⇒動的記述)
大統領は、前もって岸田総理との話し合いで、広島サミットに合わせて来日することが決まっていたようなので、この場合、旧情報の「は」の方が適切・・・これはほんの一部で、大野晋が「は / が」の使い方について、『日本語練習帳』(岩波新書1999)で一章分(約40ページ)を割いて説明・・・しかし、最後に一言、「ハとガについては、まだいろいろの使い方がありますが、基本的なことをお話ししました。」と述べている・・・このことは、網羅的に「は / が」の機能は説明できない、ということではないでしょうか・・・?!
英語の冠詞'the / a'について、アメリカで面白いエピソードがある・・・博士論文を仕上げた日本人が、どうも'the / a'の使い方に自信が持てず、同じコースのアメリカ人に冠詞の訂正を依頼・・・そしてその論文を、指導教授に見せたところ、また自分の書いていた元通りの冠詞に直されていた、というのです・・・これって笑うに笑えない話ですよね・・・。
日本語の「は」と「が」は、英語の'the'と'a'と似ているところがあって、一応の理屈はあるものの、母語話者は話している時、脈絡に即した座りの良い方を無意識のうちに選んで、使い分けているのです・・・それこそ母語が母語である所以なのです!?・・・知らんけど。
ハウスタケカの独り言でした。
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