漱石さんは、'うそつき'ではありません・・・
漱石に来客があった・・・その日は気分がすぐれず、誰にも会いたくなかったのか、お手伝いさんに"I'm not at home to anyone today".(今日はどなたも面会をお断りします。)と、来客に伝えるように言った。来客は、「漱石さんは'家にいない'(not at home)っておっしゃってますが、今奥の方で声が聞こえましたけど・・・」と、漱石の居留守を使う'うそつき'呼ばわりが世間に広まった、という・・・。
漱石は'うそつき'なんかではありません・・・来客は、'not at home to ...'(・・・に対して家にいない ⇒ ・・・に会わない)の言い回しが理解できなかったのです・・・'at home to ・・・'は'ready to receive and welcome'(・・・を歓待する用意のある)『オックスフォード英英辞典』の意味である。例文を二つ挙げておく:
We are always at home to her.『ランダムハウス英和大辞典』
(私たちはいつでも喜んで彼女を迎えます。)
She took to her room and was not at home to friends.『オックスフォード英英辞典』(彼女は自分の部屋が好きになって、友達を招き入れなかった。)
真偽のほどは分からない・・・1900年(明治33年)文部省の第1回給付留学生として、英国に派遣された夏目漱石(*備考)ならではの逸話(anecdote)ではないでしょうか?・・・知らんけど。
ハウスタケカの独り言でした。
*備考:「夏目漱石ブログ」(2023年2月4日)